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残された自筆証書遺言が有効か無効か?注目の裁判(和歌山地裁)

紀州のドン・ファンが残したと言われている遺言書。この遺言書には主に2つの形式が使われています。
一つは公正証書遺言。もう一つは自筆証書遺言。
今回残されていたのは自筆証書遺言です。この裁判で何が争われているのかを解説します。

なぜ遺言書があるのにもめているの?

遺言書を作成しても、その有効性を争って裁判になる事例があります。それはなぜなのでしょうか?

 

遺言書を作成しても争いになるケース

自筆証書遺言を作成しても争いになる主なケースは、①形式面の不備がある、②本人が自筆したのかが疑われる、③公正証書遺言と比較して本人に遺言能力があったのかが疑われやすい等があります。

今回の自筆証書遺言は、まず形式面は問題ありませんでした。
実兄らが訴訟で訴えているのは、「これは本人が書いたものと違う!この書面は偽造されたものなので無効!」ということです。
つまり②の本人が自筆したのかが疑われて争いが起こっています。

こうなると、本人が本当に遺言書を書いたのかどうかを科学的に検証する為に筆跡鑑定が必要になります。
今回は、筆跡鑑定に詳しい神戸大の名誉教授に依頼しました。その結果は「筆跡は異なる」でした。
ただし鑑定結果は完璧ではなく、他の鑑定士により結果が二転三転することもあります。

この裁判で遺言書がもし無効となれば、民法に定められた法定相続人により巨額の遺産が分けられます。
最高裁まで争う事になれば、その間は遺産を分けることはできません。
元妻は現在刑事裁判中です。判決で有罪が確定すると欠格事由に該当し、この法定相続人から外されます。
①自筆証書遺言は有効なのか無効なのか、②遺言書が無効になった場合の法定相続人は誰なのか?注目される裁判です。

自分の死後に大切な家族を争族化したくない!

死後にもめるリスクが想像できる方は、手間と費用をかけても争いのリスクを減らせる公正証書遺言の作成をお勧めします。
公正証書遺言の場合は、遺言書を作成時に証人2人と公証人の先生がいるので、有効性で争いになるリスクや方式不備で無効とされるリスクは大きく減らせます。 

 

行政書士は遺言書作成のサポートができます

遺言書の作成をご自身でされる場合、意外と手間が掛かり面倒なものです。
またせっかく作成しても法的に無効なものだと意味がありません。
作成のお手間を減らす事と、法的に無効にならない遺言書を作成する為に是非行政書士をご利用ください。

まずはお気軽にご連絡ください。
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